犬が好きな食べ物の定番といえば、やはりお肉やお肉の骨。わんちゃんが美味しそうに骨を噛む姿をみると、本当に好きなんだなぁと感じる飼い主さんも多いでしょう。
ペットショップの犬のおやつコーナーには、骨を使ったおやつや骨の形をしたおやつがたくさん並んでいますね。どんな骨のおやつを選べばいいのか、いつから与えていいのか?など悩んでいる方もいるかもしれません。
そこで今回は、骨のおやつの種類や選び方のポイント、与える際の注意点などをまとめてご紹介します。おすすめの骨のおやつや骨のおやつの作り方もぜひ参考にしてください。
Table of Contents
骨に含まれる栄養
犬が昔から野生動物の肉だけでなく、骨まで食べていたのは骨にも犬に必要な栄養が含まれているためです。
骨の中心にある骨髄という器官には、動物が生きるのに必要な血液や細胞を作る細胞がぎっしり詰まっています。そんな重要な役割のある骨髄にはタンパク質やビタミン類、ミネラル類なども豊富に含まれており、栄養満点。
野生で生き残るための本能が現在も残っており、家庭で飼われるワンちゃんたちも骨を残さず食べるのです。
犬用骨のおやつはどんなもの?
愛犬に骨のおやつを与えたいけれど、犬用ではどのような骨のおやつがあるのか、いつから与えていいのか気になる方もいるでしょう。ペットの骨のおやつと聞くと多くの方が骨の形をしたガムを想像するかもしれません。
しかし、犬用ガムの主な原料は骨ではありません。ガムではなく実際に豚や牛、鶏などの骨を使ったおやつもチェックしておきたいところです。
骨のおやつの種類
ペット用の骨のおやつは主に以下の3つの種類に分けられます。それぞれに使われる骨の部位や大きさ、加工方法など様々な選択肢があるので、愛犬の好みや大きさに合わせて最適なものを選びましょう。
- 生の骨:豚や牛などの骨付き肉を加熱前に肉だけ削ぎ落としたもの。自宅で準備するほか、クール便発送・冷蔵保存の市販品もあります。
- 乾燥させた骨:豚・牛・鹿など様々な種類の骨のおやつが販売されており、無添加ながら賞味期限が比較的長いのが特徴です。
- 犬用ガム:牛皮などを乾燥させて骨型にしたもの。ペットのおやつ売り場などで簡単に見つけられ、価格もリーズナブルですが誤飲には注意が必要。
いつから与えていい?
犬用ガムをはじめとした市販の骨のおやつには、いつから与えていいか「対象年齢」が記載されているのでその条件を満たす時期になって与えるようにしましょう。
対象年齢は商品によって異なりますが、生後6ヶ月以上〜となっていることが多いです。自分で手作りした骨のおやつは1歳以上になってから、様々な種類のおやつに慣れてから与えることをおすすめします。
犬に骨のおやつを与えるメリット・デメリット
骨のおやつはワンちゃんたちにとって美味しいだけでなく、健康維持の役にも立ついくつかのメリットがあります。ただ、メリットばかりでなく知っておくべきデメリットもあるので、与える前によく理解しておきましょう。
骨のおやつを与えるメリット
骨は他の犬用おやつに比べてかたいのでよく噛むことになります。噛むことでデンタルケアやストレス発散、顎を丈夫にするなどの効果が期待できるのがメリットです。
また、骨に含まれるカルシウムなどの栄養も少量ずつですが摂取することができます。
骨のおやつを与えるデメリット
わんちゃんたちが喜ぶ骨のおやつですが、残念ながら骨ガムの誤飲事故は少なくありません。特にたくさん噛んで柔らかくなったガムは飲み込むと喉や食道にくっつき、窒息してしまうことも。柔らかくなったガムは回収しましょう。
硬すぎる骨で歯や歯茎が傷ついてしまうという危険性もあります。ソフトタイプのおやつも販売されているので、歯が弱いわんちゃんはそちらがおすすめです。
犬の歯みがきガムおすすめランキングTOP10&選び方解説犬用骨のおやつ選びのポイント
愛犬に与える骨のおやつ選びのポイントをご紹介します。市販のものはパッケージに記載の対象年齢や対象犬種例を確認し、説明に従った量を与えるようにしてください。
愛犬に合ったサイズ
骨のおやつを与える上で大切なのが、それぞれのわんちゃんに合ったサイズのものを選ぶということです。小さすぎると丸呑みしてしまう危険があり、大きすぎても噛めなかったり顎に負担がかかったりします。
市販のペット用骨ガムには小型犬用〜大型犬用などの表記があることが多いので、購入前にご確認ください。自分で与える場合は以下の骨のサイズが目安にするといいでしょう。
- 小型犬・子犬:鶏首、手羽先、鶏の足
- 中型犬:鶏もも、ターキー手羽元
- 大型犬:ラムリブ、ターキー手羽元
程よいかたさ
おやつの骨がかたすぎると、ペットの歯や歯茎を傷つけてしまいます。様子を見ながら与え、少し経っても噛んだところの骨が欠けたり、削れたりしていない場合は、より柔らかめの骨に変えましょう。
加熱した骨は与えない
市販のものでなく、自分でペットに骨のおやつを作る場合に注意してほしいのが、加熱した骨は与えないということです。
料理や食事の後に残った骨を愛犬にあげたいと考える方も多いですが、加熱した骨は砕けやすく、尖った骨がわんちゃんの内臓を傷つける恐れがあります。
特に鶏の骨は加熱後、縦に割れやすくなり大変危険です。市販のおやつを除いて、骨は生で与えるか、出汁をとって別のおやつに使うようにしてください。
犬に骨を与えるときの注意点
愛犬に最適なサイズの骨のおやつを選んだから安心!というわけではなく与える際にもいくつか注意すべき点があります。以下の注意点を守り、わんちゃんが楽しく安全におやつを食べられうようにしましょう。
留守中に与えない
愛犬に骨のおやつを与えるのは、必ず飼い主さんが近くにいるときしましょう。わんちゃんがお留守番中に骨を誤飲してしまった場合など、すぐに気づけず危険です。
十分に水分が取れるようにする
骨のおやつは食べるのに時間がかかり、喉も乾きます。必ず十分な水も用意し、しばらく食べたら水を飲むよう促してあげてください。
与えすぎない
愛犬に与える犬のおやつの量は、パッケージに記載の量を守り、すぐに食べ終わって次を欲しがっても与えないようにしましょう。食べすぎるとうまく消化ができず、下痢になってしまうこともあります。
初めて与えるおやつや子犬に与える場合は、半分食べたら一旦わんちゃんの届かないところに保管するなどして、少量ずつ与えることをおすすめします。
【犬のおやつのタイミング】あげすぎてしまうとこんな病気に要注意!犬用骨のおやつおすすめ5選
愛犬に骨のおやつを与えたいけれど、種類が多すぎでどれにすればいいかわからないという方も多いでしょう。おすすめの骨のおやつを厳選して5つご紹介するので、ぜひ愛犬のおやつ選びの参考にしてください。
ペティオ トリプルフロスガムは牛皮を使わない植物性の骨ガムで、カルシウムも配合しています。
クロロフィル入りガム・チキン風味ガム・ヤギミルク入りガムの3つの味を同時に楽しめるのも魅力です。やわらかめなので噛む力の弱い愛犬のおやつにするといいでしょう。(対象年齢 1歳〜)
内容量 | 10本 |
---|---|
参考価格 | 437円 |
主な材料 | ヤギミルク、加工でんぷん、グリセリン |
カロリー | 333kcal/100g |
原産国 | タイ |
<成分>
・たん白質:0.1%以上
・脂質:0.5%以上
・粗繊維:1.0%以下
・灰分:3.5%以下
・水分:22.0%以下
ペッツルートのささみで軟骨サンドは、お肉とお魚、野菜の味を一度に楽しめる人気のおやつです。グルコサミン・コンドロイチンを含む魚の軟骨を鶏ささみの練り肉で挟んでいます。
にんじんとほうれん草も入っており、ワンちゃんのからだにうれしいフィッシュコラーゲンと緑黄色野菜の摂取が可能です。骨のおやつのなかでは柔らかめなので、噛む力の弱い子犬やシニア犬にもおすすめ。(対象年齢 生後3ヶ月〜)
内容量 | 85g |
---|---|
参考価格 | 220円 |
主な材料 | 鶏肉(ささみ、胸肉)、でん粉類、小麦粉、魚軟骨、にんじんなど |
カロリー | 約280kcal/100g |
原産国 | 日本 |
<成分>
・たんぱく質:21.0%以上
・脂質:2.0%以上
・粗繊維:0.5%以下
・灰分:4.0%以下
・水分:28.0%以下
ゴン太のザクザクボーンは、噛み応えののハードタイプのガムのなかに豚骨が入っているおやつです。豚骨は細かく砕いてあるので、小型犬でも食べやすく、ザクザクとした食感を楽しめます。
香ばしく焼き上げられた豚骨の匂いや旨みが、多くのワンちゃんの食欲をそそるでしょう。
内容量 | 250g |
---|---|
参考価格 | 340円 |
主な材料 | 穀類、でん粉類、肉類(豚骨等)、魚介類、乳類、リン酸化オリゴ糖カルシウムなど |
カロリー | 約275kcal/100g |
原産国 | 日本 |
<成分>
・たんぱく質:12.5%以上
・脂質:2.0%以上
・粗繊維:2.0%以下
・灰分:13.0%以下
・水分:20.0%以下
淡路島産の鹿あばら骨を低温でじっくりと乾燥させた骨のおやつです。骨には鹿肉が少量ついており、肉の旨みも楽しむことができます。
鹿肉は低アレルゲン食材なので、アレルギーのあるワンちゃんもこれなら食べられるということも。添加物、保存料は使われていません。
内容量 | 80g |
---|---|
参考価格 | 1,800円 |
主な材料 | 鹿あばら骨 |
カロリー | 241kcal/100g |
原産国 | 日本 |
<成分>
・たんぱく質:54.76%以上
・脂質:7.61%以上
・粗繊維:2.73%以下
・灰分:27.32%以下
・水分:7.58%以下
生後2週間未満の若い子牛の骨を使用したおやつです。骨の周りには赤身もついており、ワンちゃんの食いつきが抜群。
美味しく食べながらカルシウムを摂取したり、ストレス発散の効果が得られたりします。何度も噛むことで歯や歯茎の健康維持にもつながります。
内容量 | 80g |
---|---|
参考価格 | 400円 |
主な材料 | 子牛アバラ骨、大豆たん白、グリセリン、プロピレングリコールなど |
カロリー | 240kcal/100g |
原産国 | 日本 |
<成分>
・たんぱく質:30.0%以上
・脂質:2.0%以上
・粗繊維:2.0%以下
・灰分:35.0%以下
・水分:25.0%以下
犬に魚の骨を与えても大丈夫?
お肉の骨と同様に魚の骨にも栄養分が豊富にあり、ペット用のおやつとして販売されているものもあります。ただし、市販のおやつ以外で焼き魚や煮魚などを愛犬に与える場合は必ず骨を取り除いてからにしてください。
小さな骨でも喉や食道、胃などに刺さってしまうと大変です。魚の骨を食べさせたいときは市販のおやつを購入することをおすすめします。
骨を使った犬用おやつの作り方
愛犬の骨のおやつ選びのポイントでもご紹介しましたが、ペットに加熱した骨を与えるのは危険です。市販のおやつ以外の場合は、新鮮なお肉の骨を生で与えるか、ここでご紹介するレシピを参考におやつを作ってあげてください。
ボーンブロスは骨を野菜とともにしっかりと煮込んだ栄養たっぷりのスープ。普段のご飯にかけてあげたり、手作りおやつの味付けにぴったりです。
<材料>
・骨付肉(牛豚鶏など)150g
・しいたけ 3〜4個
・生姜 1かけ
・にんにく 1かけ
・りんご酢 20ml
すべての材料を鍋に入れ、材料が浸るくらい水を入れる
圧力鍋で1時間煮て、具材をすくい、冷蔵庫で冷やして上澄みの脂も取り除いたら完成
手羽先を丸ごと茹でて出汁をとった旨味たっぷりの出汁ゼリー。出汁をとったあとにお肉も活用します。製氷皿やお弁当用の小さなカップに小分けしておくと、1回分ずつ取り出せて便利です。
<材料>
・手羽先 2本
・人参 50g
・にんにく 1かけ
・ゼラチン 適量
細切りした人参と手羽先、にんにくを鍋に入れて茹でる(水は500ml)
手羽先の中まで火が通ったら具材をすべてすくって、出汁にゼラチンを溶かす
(ゼラチンの分量や溶かし方は使う商品の説明通りに)
手羽先のお肉は細かく切り、人参と一緒に容器に小分けにする
※骨は使わないこと
具材が入った容器に出汁を流し入れ、冷やし固めたら完成
市販の犬用ガムに鶏肉ジャーキーを巻きつけたアレンジレシピです。ほとんど味のないシンプルなガムも鶏肉が加わると贅沢なご褒美に。お肉を巻きやすい細めのガムがおすすめです。
<材料>
・犬用骨ガム(細いもの)
・鶏胸肉
鶏胸肉を薄くスライスし、厚めの場合は麺棒で叩く
骨ガムに薄く伸ばした鶏肉を巻きつけて170度に予熱したオーブンで30分
(途中でひっくり返す)
そのまま冷めるまでオーブンに入れておき、乾燥させたら完成
愛犬に安全に骨のおやつを楽しんでもらおう!
わんちゃんたちが大好きな骨のおやつについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?骨のおやつは、クッキーやボーロなどの他のおやつに比べて注意すべき点が多いです。特に手作りする場合は加熱した骨自体は与えないようにしてください。
愛犬に合った骨を選び、安全に、美味しく楽しいおやつタイムを満喫してもらいましょう!