愛犬が便秘になったときに何をしたら改善してあげられるか、便秘を予防する方法はないか、など気になる飼い主さんは多いでしょう。
ここでは犬の便秘で考えられる原因や症状、対策などをまとめてご紹介します。適切な対処法で愛犬を便秘の苦しみから解放してあげましょう。
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犬の便秘の症状
犬の便秘の症状にはうんちが出なくなること以外に、排便時にお尻が痛くて鳴いたり、何度もくるくる回ったりすることがあります。
また、力一杯りきんだときに気分が悪くなり嘔吐したり、痙攣を起こしたりすることも。血便が出るときは何か病気が原因で便秘になっている可能性が高いです。
犬の正常な便の回数は?
愛犬のうんちが何日くらい出ないと便秘と考えるかは、ワンちゃんによって異なります。子犬のときは回数が多く、1日に4〜5回うんちをする子も。
成犬になると排便は1日1〜2回に減ってきます。それでも個体差があるので、普段の排便の回数を知っておくことが大切です。1日2回排便する子が1回しかしなかった時などはまだ便秘の心配をする必要はあまりありません。
犬の便秘の原因
愛犬の排便の回数が普段よりも急に少なくなった場合、様々な原因で便秘になっている可能性があります。食事はもちろん、ちょっとしたことが原因でうんちを我慢して便秘になっていることも。
原因が予想できれば対策もしやすく、便秘が悪化する前に改善できる可能性も高まります。
愛犬の便秘の原因で一番に考えられ、対策もしやすいのが食事です。総合栄養食と呼ばれるドッグフードは栄養バランスを計算して作られていますが、愛犬の体質や体調によってはドッグフードから摂取できる栄養バランスが乱れて便秘になることもあります。
特に食物繊維は便秘や下痢との関わりが大きく、不溶性繊維を過剰摂取することで便が固くなって排便しづらくなることも。
水分不足も便秘の原因となるので、水をあまり飲まない老犬や水分摂取量が減る冬の時期には、ドッグフードをふやかしたり、水分の多いフードを与えたりして食事からも水分補給できるようにすることをおすすめします。
不溶性食物繊維は大麦や玄米、人参、ほうれん草などに多く含まれているよ!
運動不足も腸の動きを鈍らせ、便秘の原因になることがあります。老犬は特に運動量が減っていき、散歩に行きたがらなくなる子もいますが、無理のない範囲で体を動かす機会を作ってあげてください。
毎日決められた時間に散歩に出て排便しているワンちゃんは、散歩の時間がずれたり、悪天候で行けなかったりすることでうんちを我慢して便秘になる可能性もあります。
愛犬が便秘になった場合、生活環境の変化が原因であるかもしれないことも頭に入れておいてください。トイレが汚れていたり、場所が変わっていたりすることが愛犬がうんちを我慢する原因になることがあります。
トイレ以外にも家にお客さんがいたり、新しいペットを迎えたりしたときにストレスを感じて排便ができないという可能性も。落ち着いてトイレができる環境にしてあげましょう。
愛犬が年齢を重ねていくと、運動不足や水分不足が原因で便秘になりやすくなります。それに加え内臓機能や足腰の筋力も低下し、うまく排便できなくなることもあります。
食事や運動不足を改善しても便秘が続く場合は、何か病気が原因となっている可能性があります。便秘以外は元気に見えても、肛門嚢の炎症、直腸脱、会陰ヘルニアなど様々な病気が考えられるので、動物病院でしっかり検査してもらうことをおすすめします。
犬の便秘はドッグフードで改善できる?
便秘対策でまずおすすめなのが食事による腸内環境の改善です。ポイントは食物繊維を増やすこと。ただし、不溶性食物繊維の取りすぎは便秘を悪化させるので注意が必要です。
水溶性食物繊維を多く含むのはさつまいもやかぼちゃ、根菜類などなので、手作りフードを与える場合はこれらを積極的に入れてあげましょう。市販のドッグフードではダイエット用のものが食物繊維を多く含んでいます。
腸内の善玉菌を増やすには、ヨーグルトやバナナなどもおすすめです。カロリーの過剰摂取にならないよう注意しつつ、ごく少量だけ食事に加えてあげてください。
そのほかの便秘対策・解消法
愛犬が便秘ぎみかな?と思ったらまずは家でできる簡単な対策を試し、様子をみましょう。嫌がる場合は無理にせず、便秘が続くようであれば獣医師に相談してください。
人間と同じようにお腹を優しくマッサージすることで排便が促され、便秘が解消することもあります。愛犬がリラックスした状態のときに「の」の字を書くように下腹部を撫でてあげましょう。
運動不足が原因で便秘になることも多いので、適度な運動が効果的な対策となることも多いです。悪天候で散歩に行けないときも家の中でボール遊びなどをしてできるだけ運動量が減らないようにしましょう。
老犬になって散歩ですぐに疲れてしまう場合は、一度の散歩時間を短くし、その分頻度をあげて体を動かす回数を増やすことをおすすめします。
便秘がちのワンちゃん用に乳酸菌サプリなどの整腸サポートが期待できる商品も販売されています。薬や浣腸で便秘を改善するという方法もありますが、それらは自分でせず獣医師に相談してください。
こんなときは病院へ
愛犬が排便していない場合でも食欲不振やぐったりした様子がなければ、2日ほどは様子をみておきます。しかし、以下のような症状がみられる場合は早めに動物病院に連れていってください。
- ぐったりしている
- 排便する体制をするのにうんちが出ない
- 嘔吐や体の震えがみられる
- 食欲がない
原因に合わせた対処法で便秘改善!
愛犬の便秘には食事だけでなく、生活環境の変化や運動不足など様々な原因が考えられます。予想できる原因に合わせた対策や対処法で事前に便秘を予防したり、改善したりしましょう。
便秘に加えて苦しそうにしていたり、食欲がなかったりする場合は、早めに動物病院で検査してもらってください。