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犬の抜け毛の原因と対策!換毛期のブラッシングが重要

愛犬の抜け毛がひどく、何が原因か気になったり、掃除が大変だと困ったりしたことがある飼い主さんは少なくないでしょう。犬種によって差はありますが、換毛期のある犬は特に年に2回大量の毛が抜けるので、この時期に対策をしていないと皮膚トラブルの原因に。

換毛期以外の抜け毛は病気のサインかもしれません。ここでは、犬の抜け毛の原因や換毛期の抜け毛対策についてまとめてご紹介します。愛犬も飼い主さんも快適に過ごせるよう、適切な抜け毛対策をしましょう。

犬の抜け毛の原因は?

犬の抜け毛には様々な原因が考えられますが、そのなかで心配がいらないのが換毛期に起こる抜け毛です。愛犬が換毛期のある犬種なのかは、ダブルコートかシングルコートかで判断できます(次の見出しで詳しくご紹介)。

その他、ブラッシング不足や栄養不足、ストレス、老化なども抜け毛の原因となります。一時的にごく一部の抜け毛ですぐによくなることもありますが、治療が必要となる病気の場合もあるので注意が必要です。

犬の抜け毛の時期とは?

オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の2種類の毛を持つ犬をダブルコートの犬種と呼びます。ダブルコートの犬種は、アンダーコートが生え替わる時期(換毛期)があり、この時期には想像以上の抜け毛に驚く飼い主さんも多いです。

犬種や飼育環境による差はありますが、一般的には春から7月頃にかけてと、秋から11月頃にかけて換毛期が訪れるといわれています。室内飼いで季節の温度変化を感じにくい飼育環境の場合、換毛期がずれたり、しっかり抜けきれないことも。

季節を問わず散歩に出かけることは、運動不足の予防だけでなく、スムーズに換毛期を迎えるためにも大切です。

換毛期に抜け毛が多い犬種例

ポメラニアン/柴犬/ハスキー/ゴールデン・レトリーバー/チワワなど

どんな犬にも抜け毛の時期はある?

ダブルコートの犬種に対し、オーバーコートのみを持つ犬をシングルコートの犬種と呼びます。シングルコートの犬種は換毛期がないため、比較的抜け毛が少ないのが特徴です。

ただし、これらの犬種も徐々に毛が生え変わっているので、ブラッシングやトリミングで清潔な状態を保ってあげなければなりません。特に毛が長い犬種は毛玉や汚れの対策をしっかりしてあげましょう。

抜け毛が少ない犬種例

トイ・プードル/マルチーズ/シー・ズー/ヨークシャー・テリアなど

抜け毛で考えられる犬の病気

換毛期の抜け毛はブラッシングや頻繁な掃除で対策すれば大丈夫ですが、病気が原因の場合もあるので抜け毛の様子がおかしいと思ったら獣医師に診てもらってください。

抜け毛の症状がでる病気には、感染症・アレルギー性疾患・遺伝性疾患・ホルモン性疾患などがあります。抜け毛以外の症状がみられることも多いので、日頃から愛犬の状態をよく観察するようにしましょう。

感染症

  • マラセチア皮膚炎
    マラセチア菌の増殖が原因で皮膚が赤くなり、抜け毛や痒みが引き起こります。犬種に関係なく発症する皮膚病ですが、圧倒的にシー・ズーに多いです。再発の可能性が高いので、獣医師の指示に従いしっかりと治療を行う必要があります。
  • 膿皮症
    犬の皮膚に存在するブドウ球菌が異常に増えたときに起こる病気です。抜け毛が一か所だけの場合もあれば、全身の皮膚に広がることもあります。痒みが全く出ないこともあるので、皮膚の変色や吹き出物、過剰なフケがないかなども要確認です。
  • ニキビダニ症
    ニキビダニと呼ばれる寄生虫が原因で起こる皮膚病です。初期はほとんど痒みがなく見つけにくいですが、体の一部で2〜3cmほどの脱毛がみられることがあります。
  • 皮膚糸状菌症
    糸状菌というカビの一種に感染して引き起こる病気です。犬の頭部や顔面、体の一部に抜け毛がみられます。皮膚が赤くなったり、かさぶたができたりすることも多いです。大量のフケが出る場合も要注意。

アレルギー性疾患

  • 食物アレルギー
    肉類、卵、穀類などがアレルゲンとなり、皮膚炎や痒み、腸炎などを引き起こします。なかには食品に含まれる添加物に反応してアレルギー症状が出ることも。愛犬のアレルゲンを特定して、ドッグフードを切り替えることが大切です。
  • アレルギー性皮膚炎
    食物アレルギー以外にもノミやハウスダスト、花粉などがアレルゲンとなりアレルギー性皮膚炎を起こすことがあります。この場合も痒みや抜け毛などの症状が出て、愛犬が不快な思いをするので、頻繁な掃除やブラッシングなど、アレルゲンを取り除く工夫が必要です。
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遺伝性疾患

  • パターン脱毛症
    子犬から成犬になる頃に発症しやすい脱毛症で、左右対称に抜け毛がみられるのが特徴です。はっきりとした原因はわかっておらず、遺伝的なものと考えられています。
  • 淡色被毛脱毛
    ブルー、シルバー、グレーなど淡い色合いの毛を持つ犬種にみられる脱毛症です。皮膚炎を伴わないので、痒みなどはありません。
  • 黒色被毛形成異常症
    犬の毛のメラニン色素の形成に異常が起こり、黒色の毛が脱毛する病気です。好発犬種にはビーグル、パピヨン、ダックスフンドなどが挙げられます。
  • アロペシアX
    若齢の未去勢のオス犬によくみられる病気で、主な症状は脱毛と色素沈着です。ポメラニアンやシベリアン・ハスキーなどの北欧犬種がこの病気になりやすいと言われています。

ホルモン性疾患

  • 甲状腺機能低下症
    甲状腺ホルモンの欠乏によって引き起こされ、抜け毛(ホルモン性脱毛)や活動性低下など様々な症状がみられます。脱毛した部分の皮膚が黒っぽくなるのも特徴です。
  • 副腎皮質機能亢進症
    副腎脂質から異常な量のコルチゾルが分泌されることで発症する病気です。痒みはなく、左右対称の抜け毛、多飲多尿などの症状がみられます。

犬の換毛期の抜け毛対策

愛犬の抜け毛が多く、掃除が大変と困っている飼い主さんは少なくないでしょう。特にダブルコートの犬種の換毛期には毎日部屋や洋服のあちこちに抜け毛がついてしまいます。以下の対策をして、抜け毛の悩みを少しでも解消しましょう。

ブラッシングする

愛犬の抜け毛対策、お手入れの基本はブラッシングです。換毛期には毎日ブラッシングしてあげることで、抜け毛が落ちるのを防ぐことができます。

ブラッシングの道具には抜け毛をしっかり取り除くスリッカーブラシがおすすめです。力を入れすぎないように注意しつつ、毛並みに沿ってやさしくブラッシングしてあげてください。

換毛期以外やシングルコートの犬種も、定期的にブラッシングをして毛玉を予防したり、汚れを落としたりしましょう。

シャンプーする

ブラッシングだけでなく、定期的なシャンプーも抜け毛対策におすすめです。アンダーコートまでしっかりと濡らし、マッサージをするように抜け毛を取り除いてあげます。

換毛期のシャンプーは抜け毛で排水溝が詰まることもあるので、ネットなどで詰まり防止対策をしておきましょう。

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短くカットする

毛が長い犬種は皮膚が見えにくく、ブラッシングがしにくいことがあります。そんな時はサマーカットにして手入れしやすいようにするのもおすすめです。抜け毛が減るわけではありませんが、抜け毛が残ることによる皮膚の蒸れなどが防ぎやすくなります。

洋服を着せる

抜け毛がひどく、洋服などについてしまって困るという場合は愛犬に洋服を着せるのもいいでしょう。ただし、夏は暑くなるので通気性の良い服を選ぶ必要があります。

服を嫌がる犬には、お客さんが来る時などのみに服を着せるのがいいかもしれません。服を着せる前後には丁寧にブラッシングしてあげてください。

愛犬の抜け毛には適切な対策が必要!

犬の抜け毛についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?ダブルコートの犬種もシングルコートの犬種も毛が生え替わるのは自然なことで、時期によっては大量の抜け毛がみられます。

換毛期には特に頻繁なブラッシングや掃除、シャンプーなどで抜け毛対策をし、抜け毛を放置したことによる皮膚炎などを予防しましょう。抜け毛以外に痒みや色素沈着などがみられたら病気の可能性があるので、獣医師に相談してくださいね。