散歩が大好きなワンちゃんは多いですが、愛犬が散歩に行きたがらず、散歩に出てもほとんど歩かないので困っているという飼い主さんもいます。
子犬を迎えて初めての散歩では外の世界に慣れずに歩かないことがよくありますが、成犬や老犬でもなんらかの理由で急に散歩中に歩かなくなることも。ここでは犬が散歩で歩かない理由やおすすめの対処法などをまとめてご紹介します。
様々な工夫をして、愛犬が散歩を楽しめるようにしてあげましょう。
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犬の散歩は必要?
犬の散歩は運動不足を予防・解消するのにとても大切なものです。室内やお庭など、限られた空間で遊ぶだけでは運動不足になり、ストレスも溜まってしまいます。
また、散歩の時間は飼い主さんと愛犬とのコミュニケーションの時間です。日中は仕事などで愛犬とふれあう時間がない飼い主さんも、朝や夜の散歩で愛犬と楽しく過ごすことで絆を深めることができます。
散歩中には他の犬と出会ったり、飼い主さん以外の人とふれあったりすることもあるでしょう。それらは愛犬に社会性を身につけさせるのに役立ちます。いざという時のために、家族以外の人や外の世界に慣れさせておくことが重要です。
犬の散歩に適切な時間や頻度は、犬種によってや個体差で異なりますが、わからない場合は以下の目安を参考にしてください。子犬のうちは短めの散歩から始め、愛犬の様子を見ながら散歩の時間や頻度を増やしていきましょう。
- 小型犬:1日1回、30分程度。ただし、ジャックラッセルやシュナウザーなど運動量が多い犬種はより長く。
- 中型犬:1日2回、1回30〜40分程度。歩くだけでなく走ってストレス発散させることも大切。
- 大型犬:1日2回、1回60分程度。体が重いので、走るよりゆっくり長く歩くのがポイント。
犬が散歩で歩かない理由は?
愛犬が散歩に出ても歩かない、急に止まって動かなくなる、など散歩中にされると困ってしまいますよね。子犬や小型犬であれば抱きかかえて連れて帰ることができますが、大型犬となるとなかなかそうはいきません。
犬が歩かない理由を見つけ、適切な対処をする必要があります。犬が歩かない時に考えられる理由を5つご紹介するので、何か心当たりがないか考えてみてください。
歩かない理由①恐怖
予防接種が終わり、散歩デビューして間もない子犬は外の世界に慣れておらず、様々なことの恐怖を感じて歩かないということがあります。初めての散歩中には、車の音、知らない人が近づくこと、他の犬と会うことなど、初めての体験がたくさん。
歩かない場合も焦らず、少しずつ散歩に慣れさせていくことが大切です。生後12週頃までの社会化期と呼ばれる期間で、たくさんの人や場所、動物とのふれあいを経験させてください。
子犬の時に社会性を身につけさせておかないと、成犬になってからも恐怖心や警戒心で散歩が楽しめなくなるかもしれないよ!
歩かない理由②ケガの痛み
足の関節や肉球などをはじめ、体のどこかをケガしている場合に歩くと痛いので散歩中に立ち止まることがあります。足や肉球のケガの場合は歩き方がぎこちなくなることが多いので、よく観察して異変に気付いてあげてください。
歩かない理由③トラウマ
ある特定の場所でのみ歩かないという場合は、過去のその場所で怖い思いや嫌な思いをしたのかもしれません。車や自転車にぶつかりそうになった、他の犬に威嚇された、溝に落ちてしまった、など考えられる理由は様々。
トラウマが原因の場合はその場所や対象物が見えるところ以外では問題なく歩くことが多いです。
歩かない理由④ハーネスが合っていない
恐怖心やケガだけでなく、ハーネスやリードが合っていないという理由で歩かないということもあります。ハーネスやリードを新しいものに変えたときに歩かない場合は、”体に合っていなくて気持ち悪い”と飼い主さんに訴えているのでしょう。
新しいハーネスやリードをつけると動かなくなるという時は、以前使っていたハーネスやリードに戻してみたり、ドッグランなどで一度外してみたりして愛犬が動き出すか確認してみてください。
歩かない理由⑤疲れ
シニア犬は筋力も体力も衰えてくるので、長時間の散歩では途中で疲れてしまいます。元気よく出かけたものの、散歩の途中で疲れて一切動かなくなることも。歩くのが遅くなったり、息が荒くなったりした時は散歩中に休憩を挟むことをおすすめします。
愛犬の元気がないのはなぜ?考えられる原因や対処法まとめ犬が散歩で歩かない時の対処法
愛犬が散歩で歩かない時に飼い主さんに試してほしい対処法をいくつかご紹介します。もし、歩かない理由に検討がつく場合は、リードを変える、休憩をするなど、まずそれぞれに合った対処法を試してみてください。
散歩コースを変えることは、新しい発見がありワンちゃんの好奇心を刺激してあげることができます。いつもと違ったコースを歩くことで飽きてきていた散歩をまた楽しいと思えるようになるかもしれませんし、トラウマが理由で歩かない場合も散歩コースを変えることは有効です。
散歩のコースだけでなく、散歩する時間帯を変えてみるのもおすすめです。愛犬が歩かない理由がその時間帯の車の往来の激しさや散歩中にいつも会う犬のことを苦手だと思っているからかもしれません。
犬はちょっとしたことでもストレスを感じやすいので、飼い主さんがストレスの原因に気付かないこともあります。時間帯を変えてみて様子を見ましょう。夏場の日中はアスファルトが熱すぎるので、早朝や夕方以降に散歩するようにしてください。
子犬のうちは散歩に慣れておらず、怖くて歩かないということも多いですが、この時期に散歩が楽しいものと思わせておくことが大切です。
散歩にお気に入りのおもちゃやおやつを持って行き、恐怖心の対象となるものから愛犬の気をそらしたり、散歩の途中に公園などで遊んであげたりしましょう。
犬のおもちゃ人気ランキングTOP15!楽しく学ぶ知育おもちゃもおもちゃやおやつでも気がそらせないほど怖がる場合は、少しずつ恐怖心を軽減するトレーニングが必要です。車の往来を怖がる場合は、より車の往来が少ない道路で歩けるように慣らしていきましょう。
子犬のうちにたくさんの場所に連れて行き、人や他の犬と会う機会をつくっておくことも重要です。愛犬が安心できるよう、散歩中も声をかけ、いつも止まる場所で止まらずに歩けた時は思いっきり褒めてあげてくださいね。
愛犬が散歩中に歩かなくなったらリードを引いて歩かせようとしてしまうかもしれませんが、強くリードを引かれたことがトラウマになることもあります。無理に歩かせようとはせず、愛犬が歩き出すのを待ってあげてください。
散歩中に歩かないからといって愛犬を叱るのはダメです。愛犬の身体や周囲の状況などをみて、歩かない理由をみつけてあげましょう。
犬が散歩で歩かない時は病気の可能性も
愛犬が散歩で歩かない理由で注意しておきたいのが、病気やケガです。犬が歩かない時に考えられる病気やケガには以下のようなものがあります。
- 椎間板ヘルニア
- 骨折
- 関節炎
- 心臓病
- 呼吸器疾患
- 熱中症
- 異物誤飲
- 肉球や爪のケガ
足や肉球をケガしている場合は、その足をかばうようにぎこちない歩き方をすることが多いので気付くことができるでしょう。心臓病や呼吸器疾患、熱中症などの病気の場合は息が荒くなったり、ぐったりした様子がみられたりします。
散歩中の異物誤飲にも十分注意してください。知らぬうちに中毒リスクのあるものを拾い食いしてしまう可能性もあります。愛犬から目を離さずに、拾い食いしようとしたら即座にリードを引いて注意しましょう。
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犬の散歩は運動不足解消や社会性を身につけさせること、飼い主さんとのコミュニケーションなどに役立つ大切な時間です。日々の単なるルーティンにするのでなく、できれば愛犬に散歩が楽しい!と思ってほしいですよね。
散歩で歩かないのには恐怖心や疲労など様々な理由が考えられるので、ルートや時間帯を変えたり、ハーネスやリードを元のものに戻したりして歩かない理由をみつけましょう。
飼い主さんのちょっとした工夫で苦手な散歩がとても大好きなものになるかもしれません。愛犬との散歩をより楽しいものにしてくださいね。