犬・猫などのペット用シャンプーは人間用シャンプーとは別に販売されていますが、どこか違いがある?愛犬に人間用シャンプーを使ってもいい?と気になったことがある飼い主さんもいるでしょう。
ここでは犬と人間の皮膚の違いやペット用と人間用シャンプーそれぞれの成分などとともに、犬に人間用シャンプーを使ってもいいかどうかについてご紹介します。
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犬と人間の皮膚の違い
犬用と人間用シャンプーの違いの前に、まずは犬と人間の皮膚の違いについて知っておきましょう。シャンプーが合わない場合、皮膚に影響が出て乾燥やかゆみ、フケの原因となります。
犬は被毛に覆われている部分が多く、人間のように皮膚がよく見えないのでわかりにくいですが、犬の皮膚はとても薄く、人間の皮膚の数分の1の薄さといわれています。その分人間の皮膚より刺激にも敏感です。
また、犬と人間の皮膚では酸性・アルカリ性の尺度を表すph(ペーハー)値にも違いがあります。人間の皮膚(健康な肌)はph値が4.5〜6.0の弱酸性、犬の皮膚のph値は6.5〜7.2で中性から弱アルカリ性です。
そのため、人間用のシャンプーでは犬の皮膚に刺激を与えてしまうことも。犬の被毛のキューティクルは薄いのでダメージを受けやすいという特徴もあります。
犬用シャンプーと人間用シャンプーの成分
犬用シャンプーと人間用シャンプーそれぞれの成分についても気になるところですね。犬や猫などのペット用シャンプーも人間用シャンプーも基本的な成分は同じです。
ただし、犬用シャンプーの成分表示には注意点があるので知っておいた方がいいでしょう。
日本では人間用シャンプーの成分表示は義務付けられていますが、ペット用シャンプーは義務付けられているわけではありません。
そのため、ペット用シャンプーの成分表示は、犬の皮膚に刺激を与えるような成分は表示を省いていることがあります。
よく表示が省かれる成分は以下のようなもので、洗浄力が強すぎたり、皮脂や水分を除去してしまったりして、刺激に敏感なワンちゃんの皮膚には悪影響を与えることがあるので要注意。
<アルコール系界面活性剤>
- ラウレス硫酸Na
- ラウリル硫酸Na
- ラウレス硫酸アンモニウム
- ラウリル硫酸塩
<石油系界面活性剤>
- 側鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na(ABS)
- 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na(LAS)
- オレフィン(C12-C14)スルホン酸Na
これらの成分はペット用シャンプーのメーカーに問い合わせることで、そのシャンプーに含まれているか知ることができます。
含まれているからといって必ずしも愛犬の皮膚に刺激を与えるというわけではないので、愛犬の皮膚に合っているようであれば心配しすぎる必要はありません。
人間用のシャンプーには脱脂力があり、髪に艶を与えるコーティング剤(シリコン)が含まれています。シリコンは皮膚に強い刺激を与えるという認識も広がり、近年はシリコンフリーのシャンプーも多く販売されています。
ペット用シャンプーにも使われることがある界面活性剤「ラウレス硫酸」や「ラウリル硫酸」にも注意が必要です。これらの成分は皮膚に刺激を与えてしまうもので、低価格のシャンプーに含まれていることが多いです。
「青色〇号」などと表示されるタール系着色料も皮膚に大きな負担をかけるので、できれば避けたいところです。
犬に人間用シャンプーを使ってもいい?
愛犬に人間用シャンプーを使ってもいいかどうかですが、答えは商品によっては使ってもいいです。人間用シャンプーは全成分が表示されているので、愛犬の皮膚や被毛に合わない成分が入っていないか確認することができます。
なかには人間用シャンプーを使った方が愛犬の毛並みが良くなったという方も。愛犬に人間用シャンプーを使う場合は、合成界面活性剤、防腐剤、合成保存料を含んでいないものにしましょう。
それらを一切含まず、ひまわり油を主原料にした100%天然植物性のシャンプーなどが販売されています。
犬に人間用シャンプーを使う時の注意点
これまでの犬用シャンプーではなく、人間用シャンプーを初めて使うという場合はシャンプー後の愛犬の皮膚の状態や行動などをよく観察する必要があります。
皮膚が赤くなったり、フケが出たりしていないか、痒がる様子がないかなどをよく見ておきましょう。人間用シャンプーの強い香りが嫌で、地面に体をこすりつけることもあります。
少しでもいつもと違った様子がみられらたら、そのシャンプーの使用をやめてください。
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ペット用と人間用のシャンプーの違いなどについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?犬と人間の皮膚は薄さやph値が異なり、シャンプーの成分にも一部違いがあります。
犬に人間用のシャンプーを使ってはいけないということはありませんが、成分はよくチェックし、シャンプー後の愛犬の様子もしっかり観察して、愛犬に合っているか確認してください。
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