丸顔に短い鼻とたくさんのシワが特徴的なパグ。丸くてキラキラした目が愛らしく、パグは小型犬の中でも人気が高まっている犬種です。
そんな可愛らしいパグですが、実際はどんな性格なのか気になりますよね。この記事ではパグの性格と特徴のほか、飼う際のお手入れや注意してあげたい病気を解説します。
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パグってどんな犬種?
まずはパグの基本情報を確認してみましょう。
犬種 | 小型犬 |
原産国 | 中国 |
平均寿命 | 約12歳~15歳 |
カラダのサイズ | 約6kg~8kg・25cm~30cm弱 |
カラダの特徴 | 耳が垂れている・顔と鼻が短い・顔にシワが寄っている ・毛が短い・巻かれた尻尾 |
主な毛色 | 白・黒・フォーン(金色がかった色)・グレー・シルバー |
原産国の中国では紀元前400年前からパグの存在が確認されており、長い歴史を持つ犬種のひとつです。
顔にシワが寄った可愛さが特徴ですが、同じ特徴のあるフレンチ・ブルドッグに混同されがちなので注意。フレンチ・ブルドッグは、ブルドッグ×パグ×テリアによって誕生した犬種です。
耳が垂れていることもあり、全体的にパグの方が丸顔でコロンとしたフォルムになります。
なお、パグのフォルムは名前の由来にもなっています。
握りこぶしを連想させる顔も、イビキをかきながら眠る姿どちらもパグらしさが感じられる納得の由来ですね。
パグがイビキをかきやすいのも、顔と鼻が短く喉への通りが狭いからです。可愛い反面、呼吸器に負担がかかりやすいので注意して見てあげましょう。
パグの性格①陽気で元気!
パグは飼い犬の中でも明るい性格をしています。人懐っこく遊ぶのも大好きなので、初めて犬を飼う人にも飼いやすい性格が特徴です。
寂しがり屋で飼い主に対しても愛情表現をしっかりするので、可愛らしい性格で人気が高まっています。
パグの性格②頑固で興奮しやすい
ただし、パグの性格には頑固な一面もあります。素直な反面「やりたくないことはしたくない!」気持ちが強いのも特徴。自立心があり頑固なため、悪いことをした時のしつけは根気強く続けましょう。
また、感情的で興奮しやすい性格なので、勢いで噛むようになってしまうことも。息が上がると呼吸器に負担がかかるため、訓練でコントロールしてあげましょう。
パグを飼う際のポイント
飼いやすい性格のパグですが、飼う際に注意しておきたいポイントがあります。
パグは毛が短いため、暑さ寒さの調整は苦手です。特に夏と冬の室内温度は、適温を維持してあげましょう。
また、顔にシワが多いため週に1回~2回のお掃除も必要です。
- ウェットティッシュ(ノンアルコールの物)
- 柔らかいガーゼやコットン
一部では綿棒を使う方法もありますが、パグが暴れて目や鼻に入るととても危険です。また、シワの内側はデリケートなので、タオルやガーゼよりも肌あたりが優しいウェットティッシュを使いましょう。ペット用ウェットティッシュや、赤ちゃん用のおしり拭きもおすすめです。
- 声かけやスキンシップをしながら抱き上げる
- 顔の横からシワに沿うように優しく拭く
- 頭部・鼻・口と上から下に向かって拭く
- 汚れやすい目・口・耳まわりは特に丁寧に拭く
- 湿りが残っている部分は、乾いたガーゼで拭いて終了
顔まわりを掃除されるのは苦手なパグが多いです。そのため、怖がらせないよう優しく声をかけ、体を包むように抱きかかえてあげましょう。
湿ったまま放置すると、シワのなかで雑菌が繁殖し皮膚病の原因になることも。ペット用ウェットティッシュは自然乾燥しやすく、肌にも優しいので大変便利です。なお、お手入れ時だけではなく雨に濡れたりお風呂で濡れた後も、乾いた柔らかい布で拭ってあげましょう。
パグに限らず犬が噛むのはある程度仕方ありません。愛情表現のひとつで甘噛みする犬や、子犬ならば成長段階で痒くて噛む時期もあります。
ただし、遊びでの噛みグセは早い段階でしつけてあげましょう。特にパグは頑固な一面があるので、「嚙んでも許された」「悪いことではない」経験を一度覚えると直りにくい傾向も。
飼い主と遊ぶのが大好きなパグですが、人を噛むのは悪いことだと根気よく教えてあげましょう。
- 噛んでもいいオモチャを与えて遊ぶ
- 手を噛んだら「ダメ」と、低い声で短く叱る
- 噛むのをやめたら高い声とスキンシップでたくさん褒める
叱る・褒めるのメリハリをつけることが大切です。特に単語はわからなくても、声のトーンで高低差をつけると伝わりやすくなります。
また、「ダメ」「いい子」など使うワードは固定すると、より理解が早まるので家族内でワードを統一しておくのもおすすめです。
パグがかかりやすい病気
パグがかかりやすい主な病気と、病気の理由は以下の通りです。
皮膚病(主に顔・耳) | 顔にシワが多く、シワの溝に汚れが溜まりやすい 耳が垂れているため、湿りやすく汚れが溜まりやすい |
眼球へのキズ | 目が大きく飛び出ているため、キズつきやすく汚れやすい |
鼻腔狭窄(鼻が狭く呼吸がしづらい病気) | 顔が短い犬種に多い生まれつきの病気 |
肥満 | 食欲旺盛なため、食事コントロールが必要 |
壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎) | 原因不明の小型犬がかかる疾患 |
壊死性髄膜脳炎は、脳が壊死と炎症を起こす慢性的な脳疾患で、急激に悪化し命を落とす危険のある病気です。別名「パグ脳炎」と呼ばれるほどパグに多い病気なので、パグを飼うならば必ず知っておきましょう。
また、病気の原因も不明なので、治療法が確立していません。老犬だけではなく1歳から3歳の若いパグに発症しやすく、子犬だからと油断し見落とさないよう注意する必要があります。パグ脳症の初期症状が見られたら、すぐに動物病院へ相談しましょう。
- けいれん
- 発作
- 視覚異常・失明
- 手足を無意識にバタバタさせる(遊泳運動)
- ぐるぐる回る(旋回運動)
- 首が常に傾いている
- 動けない・立てない
- 摂食障害
パグ脳症は、小型犬の遺伝的素因で発症するとも考えられているため、子犬から老犬まで油断はできません。パグを飼う限り常にパグ脳症には注意して、普段からスキンシップを取り小さな変化があればすぐに気づけるようにしましょう。
パグの性格・特徴まとめ
パグは中国を原産とした小型犬で、顔と鼻が短くシワが多い特徴があります。性格は明るく人懐っこいので、初めて犬を飼う人でも飼いやすい性格です。一方で、興奮しやすく頑固な性格でもあるので、しつけには根気が必要な部分も。
また、身体的特徴と共に気を付けてあげたいのが、シワの掃除と病気。
シワの掃除は専用のウェットティッシュで週1回~2回を目安に行いましょう。雑菌が繁殖すると皮膚病になりやすいからです。
その他、パグ脳症と呼ばれるパグが患いやすい病気もあるので、普段から注意深く様子を見てあげる必要があります。パグ脳症は進行が早く、命を落とす危険のある病気です。
愛らしい顔立ちと性格のパグがいつまでも元気で過ごせるよう、手入れとコミュニケーションをしっかり取ってあげましょう。