多くのワンちゃんがシニア犬になると腎臓機能が低下したり、慢性腎不全などの病気になったりしてしまいます。腎臓疾患を悪化させないために重要となるのが毎日食べるドッグフード選びです。
ここでは腎臓サポートを目的に開発された市販のドッグフードや、腎臓ケアに配慮した手作りご飯のレシピをご紹介します。
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腎臓ケアのドッグフードの特徴
腎臓ケアのドッグフードは普通のドッグフードと何が違うの?と気になる方もいるでしょう。腎臓疾患のあるワンちゃんのためのドッグフードの特徴をいくつかご紹介します。
腎臓ケアのドッグフードの一番の特徴ともいえるのが、リンの含有量が少ないことです。リンを制限することは腎臓機能のさらなる低下を抑える効果があるとされています。
また、タンパク質の過剰摂取が良くないという意見もあり、タンパク質の量も抑えたドッグフードが腎臓ケアの食事として販売されています。
低リン、低タンパクのドッグフードが腎臓ケアに良いとされていますが、タンパク質は犬にとって必要なものであり、不足してはなりません。
消化吸収の良い高品質なタンパク源を使用しているドッグフードを選びましょう。少量でもしっかり必要なタンパク質が摂取できます。
腎臓機能が低下している状態で、塩分を多くとってしまうとろ過が追いつかず、血圧が上昇してしまうことがあります。
腎臓だけでなく、心臓にも負担がかかるのでシニア犬には特に塩分を与えすぎないよう注意してください。人用に味付けされた料理や加工品などは与えないようにしましょう。
腎臓ケアのおすすめドッグフード<ドライフード>
腎臓ケア、腎臓サポートのおすすめ商品をいくつかご紹介します。療法食は特定の疾病に対応するために作られたものなので、与える際は獣医師のアドバイスを聞いてからにしましょう。
動物病院でも取り扱いのあるロイヤルカナンの療法食です。慢性腎臓病の犬のために開発されたもので、リンやタンパク質、必須脂肪酸の含有量が調製されています。
犬が好む香りがで、少ない食事量でも必要なエネルギーを摂取できるよう配慮してあるので、食が細い子にもおすすめです。
7歳以上の小型犬におすすめの機能性栄養食です。腎臓と心臓の健康維持に配慮し、ナトリウムとリンの量を調製しています。
また、関節の健康を保つのに役立つグルコサミン・コンドロイチンも配合。オメガ3&6脂肪酸は健康な皮膚と被毛をサポートするのに効果的です。
ヒューマングレードの厳選したナチュラル食材のみを使用したドイツ製のドッグフードです。リンとカルシウムを制限し、慢性腎不全に配慮。
ナトリウムも少なめで心臓病のある愛犬にもおすすめです。化学合成された着色料、香料、保存料は一切使用されていません。
腎臓ケアのおすすめドッグフード<ウェットフード>
シニア犬になり、噛む力が弱くなってくるとドライフードが食べづらくなります。食の好みが変わり、これまで食べていたドライフードを急に食べなくなることも。
そんな時はドッグフードをふやかすか、ウェットフードを与えてみましょう。
ロイヤルカナンの腎臓サポートは缶詰タイプも販売されています。主原料は豚肉、米、鶏肉などで、愛犬の食欲を刺激する匂いです。
慢性腎臓病の犬のためにリンとタンパク質の含有量が調整してあります。トッピングとして活用するのもおすすめです。
人間が食する最高品質のBio(オーガニック認証)素材を使用した腎臓サポートのドッグフードです。
原材料はBioライス、Bio鶏肉、Bioニンジンなどで、高品質なタンパク源を使用。腎臓ケアのため、リンやナトリウム、カリウムの含有量が抑えてあります。
アニモンダの腎臓ケアは、慢性腎不全のワンちゃんのために開発された療法食です。タンパク質とリンの含有量を抑え、腎機能をサポート。
グレインフリーなので穀物アレルギーのあるワンちゃんにもおすすめです。原材料は肉類(鶏、豚、牛)、野菜(ポテト)などで、食いつきが良いと口コミで評判です。
腎臓ケアのおすすめご飯レシピ
市販のドッグフードをなかなか食べてくれないという場合は、手作りご飯を少量トッピングしてあげるといいかもしれません。
アミノ酸スコアが高く、低リンの鶏ひき肉、白身魚、白米、おから、豆乳、うどんなどを使って腎臓ケアのご飯にしてあげましょう。
<材料>
・かぼちゃ 30g
・しいたけ 2個
・人参 少量
・生鮭 30g
- 生鮭を焼いて細かくほぐし、野菜は小さく切っておく
- 水200ccと野菜を小鍋に入れて野菜が柔らかくなるまで茹でる
- 鮭を鍋に加えて一煮立ちさせたら完成
<材料>
・鶏ひき肉 50g
・納豆 1パック
・グリンピース 少量
・卵 1個
・ご飯 100g
- ひき肉をフライパンで炒め、溶き卵・ご飯・納豆の順に加えてさらに加熱
- グリンピースも入れ、納豆のネバネバ感がなくなるまでしっかり炒めたら完成
<材料>
・鶏ひき肉 25g
・野菜(大根・人参・ブロッコリー) 適量
・ご飯 10g
・納豆 少量
- 鶏ひき肉と小さく切った野菜に、かぶるくらいの水を入れて柔らかくなるまで茹でる
- ご飯を入れて少し煮詰め、納豆をトッピングしたら完成
愛犬のために食事の見直しを!
愛犬が腎臓疾患にかかってしまったら、これまでの食事から腎臓ケアのドッグフードに変更する必要があります。しかし、療法食は総合栄養食に比べ選択肢が少なく、愛犬がなかなか食べてくれないということもあるでしょう。
そんなときは獣医師に相談し、手作りのトッピングを加えてあげるなどして、しっかり栄養が摂れるよう工夫してあげてください。
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