犬と人間の赤ちゃんが仲良くしている様子はとても微笑ましく癒されますが、犬はなぜ赤ちゃんを優しく見守るような行動をとるのでしょう?
ここでは人間の赤ちゃんに対する犬の行動やその理由、愛犬のいるお家に赤ちゃんを迎える時の注意点などをまとめてご紹介します。
注意点を守りつつ、愛犬と赤ちゃんが仲良く安全に過ごせるような準備をしておきましょう。
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犬が人間の赤ちゃんに対してとる行動
犬はよく人間の赤ちゃんに対して母犬が子犬を見守るのと同じように、優しく見守るような行動をみせます。なかには赤ちゃんが危ないと感じたらすぐさま駆け寄り、助けるような行動をとったり、飼い主さんに知らせたりする犬も。
しかし、赤ちゃんを守るつもりでも爪で傷つけてしまったり、赤ちゃんより大きな体で押さえつけてしまったりしてしまうこともあります。飼い主さんが赤ちゃんにばかり構っていると、嫉妬のような気持ちが芽生え、赤ちゃんを攻撃する可能性もなくはありません。
どんな行動も愛犬が悪いのではなく、環境の変化によってストレスを感じていたり、戸惑っていたりすることからくるものなので、愛犬を叱ることはやめましょう。
犬が赤ちゃんを守ろうとする理由
犬が人間の赤ちゃんを守るような行動をとるのには、以下のような理由が考えられます。
犬種に関係なくこのような行動はみられますが、赤ちゃんに優しくしているケースがよくみられる犬種は、おっとりした性格の子が多いゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバー、ブルドッグなどです。
オス犬とメス犬ではメス犬の方が赤ちゃんを守ろうとすることが多いとか。オス犬でも兄弟のように人間の赤ちゃんを見守ったり、一緒に遊んだりする子もいます。
犬が人間の赤ちゃんを守るのは、自分より小さく弱いので守ってやらなければならないという母性本能からきていると考えられています。いつも赤ちゃんのそばにいて、いつでも危険から守ってあげようとする姿は頼もしいですね。
犬は飼い主さんの行動をよくみています。飼い主さんが大切にしている赤ちゃんは自分も大切にしなければと思っていたり、赤ちゃんに優しくしたら飼い主さんに褒められると思っていたりして赤ちゃんを守るようの行動をみせるワンちゃんも。
赤ちゃんが家にやってくると最初は戸惑うワンちゃんも多いですが、飼い主さんが赤ちゃんをかわいがる姿を見たり、いつも生活を共にするようになったりしてくると家族として認識します。
犬にとって家族はとても重要な存在で、家族である赤ちゃんを守るのは当然のことと考えているのでしょう。
犬と赤ちゃんを会わせる時の注意点
犬がいる家に赤ちゃんを迎える予定がある方は事前に様々な準備をしておく必要があります。
どんなに優しい犬でも赤ちゃんの予測のできない行動にビックリして攻撃してしまったり、感染症を移してしまったりする可能性があるので要注意です。
オスワリやマテ、ハウスなどの基本コマンドはしっかりと聞けるようにしつけしておきましょう。赤ちゃんと完全に部屋を分けないのであれば、ソファやベッドの上に乗るのもやめさせておいた方がいいです。
赤ちゃんの顔を舐めるのも危険なので、愛犬に顔を舐めるのを許している飼い主さんはその行為がダメだとわかるようしつけし直すことをおすすめします。
愛犬と赤ちゃんが一緒に過ごす場合は、少しでも目を離さないようにしてください。うちの愛犬は穏やかだから大丈夫、と思っていても赤ちゃんの行動によっては我慢の限界を超えて噛んでしまうこともあります。
赤ちゃんが犬に噛まれて死亡してしまったケースもあるので十分注意が必要です。噛まないとしても、跳びついて赤ちゃんを倒したり、爪で引っ掻いたりしてケガをさせてしまう可能性もあります。
愛犬が興奮した時にすぐに止められるよう、必ず赤ちゃんと愛犬のそばにいるようにしましょう。ベビーベッドは愛犬が届かない高さのものにするか、愛犬が入れない別の部屋に設置してください。
犬に噛まれたら病院へ!応急処置や注意すべき感染症まとめ犬の感染症のなかには犬から人間に感染するものもあります。免疫力の弱い赤ちゃんは特にそれらの感染症に注意が必要です。愛犬の予防接種に抜けがないか確認し、赤ちゃんを迎える前に接種を済ませておきましょう。
犬のワクチン接種は必須?予防接種の種類・費用・注意点まとめ赤ちゃんへの感染症対策として犬と生活環境をいつも清潔に保つよう心がけてください。愛犬は定期的にシャンプーし、散歩の後は手足や体を拭いてきれいにします。
愛犬を触ったら必ず手洗い、糞尿は速やかに処理する、赤ちゃんが触るものを犬に舐めさせないといったことも重要です。
犬のお風呂・シャンプーの頻度や温度はどのくらい?入れ方や注意点まとめ赤ちゃんと犬が一緒に暮らすメリット・デメリット
赤ちゃんや子どもが犬と一緒に暮らすことのメリットについては、いくつかの調査で赤ちゃんの免疫機能が高まる、社会性が豊かになるなどの結果が出ています。愛犬と接することで愛情や友情、責任感などを学ぶ子も多いでしょう。
一方、赤ちゃんと犬が一緒に暮らす場合はお互いをケガさせたり、食べるべきでないものを誤飲したりするリスク、衛生面の問題などのデメリットもあります。
デメリットを知った上でそれらのリスクを極力なくす工夫をして生活することが大切です。
赤ちゃんと犬が一緒に暮らす際の注意点
赤ちゃんと犬が同じ空間で生活していると、食事中やおやつの時間に赤ちゃんがこぼした食べ物を犬が食べてしまうことがあります。犬のおやつを赤ちゃんが食べてしまう可能性も。
人間が食べる食べ物の中には犬が食べると危険なものもあるので、赤ちゃんの食事中、愛犬はケージに入ってもらいましょう。食べ物以外にも赤ちゃんのおもちゃなどを誤飲するリスクにも注意が必要です。
赤ちゃんが成長し、力が強くなってくると愛犬に乱暴な行為をしてケガをさせてしまうこともあります。赤ちゃんと愛犬が仲良しという場合も油断せず、目を離さないようにしてください。
犬用ケージおすすめ15選!使いやすい人気商品が目白押し犬と赤ちゃんが仲良くなるためのポイント
産後の疲労や赤ちゃんのお世話などで飼い主さんはとても忙しくなりますが、できる限りこれまでどおり愛犬にもたくさんの愛情を伝えてあげてください。飼い主さんに構ってもらえなくなることで、ストレスが溜まったり、赤ちゃんに嫉妬したりすることもあります。
家族と協力しながら、毎日少しずつでも愛犬と過ごす時間を作り、遊んだりスキンシップをとったりしましょう。赤ちゃんと一緒にいるときに褒めたりおやつを与えたりして、赤ちゃんといればいいことがあると覚えさせるのもおすすめです。
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人間の赤ちゃんに対する犬の行動や犬と赤ちゃんを会わせる時の注意点などをご紹介してきましたが、いかがでしたか?犬は自分よりも弱く、家族の一員と認識している赤ちゃんを守るような行動をみせることがあります。
ただし、思いがけずに歯や爪で赤ちゃんを傷つけてしまう可能性もあるので注意が必要です。愛犬と赤ちゃんが安全に過ごせるようにするためにも、必要な準備をしっかりし、少しでも目を離さないようにしましょう。