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犬のクッシング症候群とは?症状を知り早期発見・治療を!

犬のクッシング症候群は高齢犬に多いこともあり、症状が出ても老化によるものかな?と見過ごされやすい病気のひとつです。

症状をよく知っておき、愛犬の病気にできるだけ早く気付けるようにしましょう。クッシング症候群の治療法や治療費の目安もご紹介します。

クッシング症候群とは?

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)は、副腎皮質から分泌されるコルチゾールというホルモンが過剰に分泌され、様々な症状が現れる病気です。

コルチゾールは体がストレスを受けたときに分泌され、ストレスから体や脳を守るはたらきをしています。このことから、ストレスホルモンとも呼ばれています。

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併発しやすい病気

クッシング症候群の併発疾患には以下のようなものが挙げられます。

  • 糖尿病
  • 膿皮症
  • 高血圧
  • 急性膵炎
  • 細菌性膀胱炎
  • 寄生虫感染
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好発犬種

クッシング症候群は以下の犬種がかかりやすいとされており、年齢では8〜12歳前後の高齢犬に多く見られるのも特徴です。

  • ポメラニアン
  • チャウチャウ
  • プードル
  • ダックスフント
  • ボクサー
  • ボストンテリア
  • テリア

クッシング症候群の原因

クッシング症候群の原因は、脳下垂体の過形成や腫瘍化、または副腎の腫瘍化です。犬のクッシング症候群では多くの場合、脳下垂体の腫瘍化が原因といわれています。

また、ステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)を長期的に使用することで発症する医原性クッシング症候群もあります。

クッシング症候群の症状

クッシング症候群の症状には以下のようなものが挙げられます。

  • 多飲多尿
  • 脱毛
  • 皮膚の色素沈着
  • 皮膚が薄くなる
  • お腹が膨れる
  • 呼吸が速くなる
  • 疲れやすくなる

抜け毛がみられたり、疲れやすくなったりする症状は老化のせいかな?と思われ見過ごされることも多いです。

愛犬の水を飲む量や排尿量が明らかに増えたと思ったら一度検査してもらうことをおすすめします。

末期症状では免疫力も低下し、皮膚炎や膀胱炎などの感染症にもかかりやすくなり、併発疾患の影響も加わると命にかかわる危険性も。早期の発見と治療が重要となります。

クッシング症候群の治療法

クッシング症候群の治療法には内科的治療、外科的治療、放射線治療があります。病状によりますが、下垂体性の場合は内科的治療で症状をコントロールすることが多いです。

内科的治療

クッシング症候群の内科的治療を行う場合、コルチゾール分泌を抑える薬(主にトリロスタン)を投与します。

下垂体性クッシング症候群の場合、内科治療で症状をコントロールできることが多いですが、副腎腫瘍性の場合は効果が出にくいことも。

内科的治療は長期にわたって続けていかなければならないので、副作用やトータルの治療費なども獣医師によく説明してもらってください。

外科的治療

副腎腫瘍が原因でクッシング症候群を発症している場合、副腎を手術で摘出するのが第一選択肢に。しかし、転移や腫瘍の状態によっては手術ができないこともあります。

難しい手術のため、対応できる病院が限られているのも現状です。

放射線治療

下垂体性クッシング症候群で腫瘍が大きい場合、放射線で下垂体を破壊する治療法もあります。放射線治療が実施できる病院が非常に少なく、治療費も高額になるのが難点です。

クッシング症候群の治療費例

クッシング症候群の治療費の目安は以下の通りです。症状やかかる施設によって異なるので参考程度にしてください。

<内服治療の治療費> 薬の1回の投与にかかる費用は300〜600円ほど、1ヶ月では18,000〜36,000円ほどかかります。

<放射線治療の治療費> 放射線治療4回で40〜60万円ほど、1ヶ月分に換算すると6〜10万円ほどとなります。

<外科手術の治療費> 副腎腫瘍の摘出手術にかかる費用は15〜25万円ほどです。ほかの治療と並行して行うことも多く、治療費はさらに高額になることが予想されます。

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クッシング症候群の予防法

残念ながらクッシング症候群を予防する方法はありません。日頃から愛犬の様子をよく観察し、定期的に健康診断を受けて早期発見を心がけることが重要です。

初期症状では軽い症状しか出ないことも多く、気付きにくいですが末期症状となった頃には手遅れになることも。

愛犬に元気がない、多飲多尿かな?と感じたら一度検査を受けるようにしてください。

クッシング症候群は早期発見・治療が重要

いかがでしたか?クッシング症候群は予防するのが難しく、一度発症すると長期にわたる治療が必要となる病気です。症状が軽い場合は薬の投与で症状をコントロールできることが多いですが、腫瘍が大きい場合などは手術が必要となることも。

シニア犬に多い病気なので、愛犬がシニア期に入ったら、より頻繁に定期健診を受けてクッシング症候群やそのほかの病気の早期発見ができるようにしましょう。

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