飼い主にも忠実で、凛々しい表情や仕草も人気の柴犬。
日本ではもちろん、世界中で人気を集めている柴犬ですが、気になるのは病気に関することではないでしょうか。今回は、柴犬がかかりやすい病気についてご紹介。
既に柴犬と一緒に暮らしているという飼い主さんも、これから柴犬をお迎えしようとお考えの方もぜひチェックしてみてください。
Table of Contents
柴犬は病気に強い犬種?
外飼いをする飼い主さんも多く、病気に強いというイメージもある柴犬。
実際に「病気に強い犬種」として紹介されることも多い柴犬は、長生きしやすい犬種としても知られています。
基本的に病気には強い柴犬ですが、不調をひた隠しにする子も多いため飼い主さんは安心しすぎず毎日の健康観察をしてあげるとよいでしょう。
柴犬の性格や飼い方のポイント!必要なケアや注意すべき病気は?柴犬がかかりやすい病気①皮膚炎
その名の通り皮膚に炎症を起こす皮膚炎は、柴犬がかかりやすい病気としても知られています。
アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎等が考えられるでしょう。
症状
病名の通り皮膚に炎症を起こすのが、主な症状です。
毛で見づらい場所なのでわかりづらいかもしれませんが、足の指の間や足首、顔周辺、おなか、お尻など皮膚炎を起こす場所は多岐にわたります。
かゆみを起こすことが多いので、柴犬が顔や身体を壁や床にこすりつけたりしているときにはこの病気を疑うのが良いでしょう。
予防法
アレルギー性・アトピー性どちらも、食べもの、ハウスダスト、花粉などに反応しておこります。
まずは、柴犬が生活している周囲をきちんと掃除し柴犬自体もしっかりシャンプーをして清潔を心掛けましょう。また、食べ物や寝具などを変えてすぐに病気になった場合は、それが原因であることも考えられます。
皮膚炎を起こす原因となるものはなるべく遠ざけるようにするのも、良い予防法になります。
柴犬がかかりやすい病気②外耳炎
外耳とは、耳からその穴周辺、鼓膜の手前のこと。その部分に炎症が起きた状態が、外耳炎です。
たれ耳の犬がなりやすい病気として知られていますが、柴犬がかかりやすい病気ともいわれています。
症状
耳から悪臭がするほか、耳だれが起こる、耳周りの毛が抜けてしまうというのが主な症状です。また、柴犬が耳を執拗にひっかいていたり、壁や床にこすりつけるのも外耳炎である可能性があります。
予防
外耳炎の多くは寄生虫や汚れ、アレルゲンなどが原因で起こります。
そのため、こまめな耳掃除や定期的な検診が重要となります。ただし耳掃除は強くしてしまったり回数を多くしすぎてしまうと逆に耳周りを傷つけてしまうこともあるので注意が必要です。
柴犬がかかりやすい病気③認知症
人間でも年齢を重ねると出やすいといわれている認知症という病気ですが、柴犬でも起こりえます。
実は日本犬は認知症になりやすいともいわれており、悩んでいる飼い主さんも多くいるようです。老化現象であるだけに完全な予防は難しい病気でもあります。
症状
トイレを失敗しやすくなったり、昼夜逆転、夜鳴きなどの症状が多いでしょう。
柴犬によってその症状はさまざまですが「今までと違う?」と思われる行動が多い時には、認知症の可能性があります。
予防
老化現象のひとつではありますが、人間と同様、柴犬も刺激が少ないと認知症になりやすいといわれています。
毎日同じお散歩コースにしないようにするほか、ほかの犬とのふれあいタイムを増やしたり、「かくれんぼ」、「どっちだゲーム」などの頭を使う遊びをするのも予防につながるでしょう。
犬の認知症はどんな症状?飼い主さんにできる予防・対処法もご紹介柴犬がかかりやすい病気④白内障
白内障とは、柴犬の目の中にある水晶体が白く濁ってしまう病気です。
視力が低下していく病気で、老化や遺伝、糖尿病などが原因といわれています。
症状
物にぶつかるようになったり、目が白っぽく見えるほか、瞳孔が開いているように見えるのも主な症状となります。
手元にお菓子やおもちゃを準備してうまく追視するかどうかを確かめてみるのも良いでしょう。
予防
白内障は老化現象のひとつでもあるので、実は予防が難しい病気のひとつです。
目薬などで進行を遅らせることはできるので、定期的な検診がより良い予防方法となるでしょう。
柴犬がかかりやすい病気⑤膝蓋骨脱臼
膝蓋骨(膝にあるお皿状の骨)が、正常な位置からずれてしまう病気です。一度脱臼するとクセになりやすくなるので、注意が必要な病気でもあります。
症状
足に痛みが生じるので、歩き方に違和感を感じることが多いです。
柴犬が足を引きずっていたりスキップをするようにしたりしていると、膝蓋骨脱臼の可能性が高まるでしょう。
予防
膝の負担が多いとなりやすいのが、膝蓋骨脱臼という病気の特徴です。
そのため、なるべく太らせないようにするほか、高い位置からジャンプをさせないようにする、室内飼いの場合は床をカーペット敷きにして滑りづらくするといった予防法が重要になるでしょう。
柴犬がかかりやすい病気⑥角膜炎
目の病気でもある角膜炎は、原因も様々。
ビタミン不足やドライアイのほか、外部刺激も原因になりうります。
症状
目やにや目の充血などが、角膜炎の主な症状となります。
飼っている柴犬が目の周りをかゆそうにしているときにも、角膜炎の可能性があるでしょう。
予防
角膜炎の原因の1つである外部刺激を除いてあげるというのが、いちばんの予防方法となるでしょう。
具体的には、まつ毛や被毛が目にかかっていないかを定期的にチェックするほか、カビなども原因となるのでお部屋や柴犬の犬小屋、ベッドなどをきれいに整えるということも重要です。
柴犬がかかりやすい病気⑦歯周病
柴犬の歯や口周りの病気でいちばん多いのは、歯周病。
初期のうちはさほどひどい症状は出ませんが、進行すると内臓などに影響が出る可能性もあるので注意が必要です。
症状
歯茎の腫れや出血、口臭などが主な症状となります。
また、ご飯を食べるときに柴犬が顔を傾けていたり口周りに触ることを嫌がるようになったときも歯周病の可能性もあります。
予防
歯垢や歯石もこの病気の原因の1つなので、まずは歯磨きをきちんとすることが重要です。また、べたべたとしたお菓子やごはんなども口に汚れが残りやすいので避けたほうが良いでしょう。
犬の歯周病ってどんな病気?症状・治療法・予防についてまとめて解説柴犬の下痢には様々な原因が
柴犬を飼っているとトイレタイムに下痢をしているところを見ることもありますよね。
飼い主としては動揺してしまう柴犬の下痢ですが、実は原因も多数。まずはどんな原因で柴犬が下痢をしているか、見定める必要があるでしょう。
考えられる主な原因は、以下の通りです。
- 消化器官の病気
- 腹部の腫瘍
- 細菌感染症やウイルス感染症
- 寄生虫感染
- 食中毒
- ストレス
- 食物アレルギー
- 食べすぎ
- 冷え など
こんな下痢の場合はすぐに動物病院へ
基本的に、1~2度程度の下痢で柴犬がその後ケロリとしている場合は様子を見ても大丈夫。ただし以下のような下痢をしている場合はなるべく早く動物病院へ行くほうが良いでしょう。
また、動物病院へ行くときには下痢の回数や便の状態などを細かく伝えると診察がスムーズです。
- 下痢に加え嘔吐もある
- 下痢の中に寄生虫が見られる
- チョコレート色や黒っぽい下痢をしている(タール便)
- 血が混じっている
- 便の色がいつもと違う
- 皮膚トラブルなど別症状も出ている
柴犬がかかりやすい病気についてご紹介しました!
病気に強い犬種ともいわれる柴犬ですが、実はかかりやすい病気もいくつかあるもの。
柴犬と一緒に暮らすなら、気を付けるべき病気の詳しい症状や予防法を知っておくと安心できるでしょう。大切な柴犬が少しでも健康に長生きできるよう、ぜひ常日頃の健康観察はしっかりとしておきたいですね。
また、定期的な検診も重要な予防方法となります。
信頼できる獣医さんとともに一緒に愛する柴犬を育てていけば、きっとより楽しい毎日が過ごせるでしょう。