可愛い愛犬とは寝るときも一緒がいい!と思う飼い主さんもいるかもしれませんが、犬と一緒に寝ることのデメリットは知っておく必要があります。
ここでは、愛犬が飼い主さんと寝たがる理由や寝る場所でわかる犬の気持ち、一緒に寝るときに気をつけるべきことなどをまとめてご紹介します。
Table of Contents
犬と一緒に寝るのはよくない?
愛犬と一緒に寝るのはよくないといわれることが多いです。ただし、絶対にダメというわけではありません。愛犬と同じベッドで寝ることで考えられるリスクを知り、しっかりと対策することで愛犬も飼い主さんも快適に寝ることが可能です。
愛犬の性格や安全に一緒に寝ることができる環境があるか、などを考慮してお互いの睡眠にとって最適な場所をみつけましょう。
犬が一緒に寝たがる理由
犬が飼い主さんのベッドで寝る場合、犬自身が飼い主さんと一緒に寝ることを望んでいることもあれば、飼い主さんに付き合ってあげているということもあります。
愛犬が喜んでベッドに入り、飼い主さんに寄り添うように寝るのには、その子の性格や犬の習性が関係していると考えられます。
犬は社会性を持つ動物であり、一匹でいるよりも仲間と一緒にいる方が安心してゆっくりと寝ることができます。
愛犬にとって仲間でありリーダー的存在でもある飼い主さんのベッドは飼い主さんの匂いがし、体も触れられるとても安心できる場所です。
愛犬が同じベッドで寝るだけでなく、体をピタッとくっつけてくるという飼い主さんは多いでしょう。この行動は群れを意識する犬の習性からきています。
犬が一度でも飼い主さんと一緒に寝ると、布団やベッドの心地よさに気付きます。床や犬用ベッドなどいつも寝ている場所よりも温かくて気持ち良い感じ、また飼い主さんのベッドで寝たいと思うかもしれません。
この場合、飼い主さんがいないときでも一匹で気持ちよさそうにベッドで寝るでしょう。もし今後ベッドで一緒に寝るつもりがないのであれば、一度も寝かせない方がいいです。
甘えん坊のワンちゃんは、いつでも飼い主さんと一緒にいたいと思っており、寝るときもベッドに入ってきたがることがあります。
日中留守番をしていて寂しい思いをしている分、飼い主さんが帰ってきたらとにかくべったり甘えるという子も。一緒に寝るつもりがない場合は、寝るまでにたくさん遊んであげてくださいね。
犬と一緒に寝ることのメリット・デメリット
愛犬と一緒に寝ることのメリットやデメリットをみていきましょう。デメリットは後でご紹介する「犬と一緒に寝るときに気をつけること」の内容にも繋がります。
メリット
犬が飼い主さんと一緒に寝たがる理由でもご紹介したように、犬は体に何かが触れている状態の方が安心して眠ることができます。それが信頼している飼い主さんだと特に安心感が高まるでしょう。
飼い主さんにとっても可愛い愛犬と一緒に寝ることは、癒しの時間となり、ストレスも軽減されると考えられます。寒い夜にも愛犬がくっついてくれるので、体が温まって寝付きやすくなるのも嬉しいですね!
一緒に寝ることで愛犬の睡眠時の異変にもすぐ気付いてあげることができます。シニア犬や持病のあるワンちゃんの場合、心配なので一緒に寝るという飼い主さんもいます。
デメリット
愛犬と一緒に寝ることのデメリットは、寝返りしたときなどに犬を潰してしまう可能性があることです。特に超小型犬・小型犬と一緒に寝るときは要注意。
お互いの寝返りや寝言、いびきなどで起きてしまいしっかり眠れないこともあります。生活スタイルによりますが、飼い主さんと一緒に寝ることで依存度が高まり、分離不安症になってしまうことも。
ベッドに犬の毛やノミ、ダニなどがつきやすく、犬から人へうつる感染症(人獣共通感染症)などのリスクがあることも知っておくことが大切です。
動物と人との間で伝播しうる病気や感染症の総称。パスツレラ症、猫ひっかき病、狂犬病などの感染症がよく知られています。
犬と一緒に寝る時に気を付けること
もし、愛犬と一緒に寝ることを考えている場合は以下の点に気をつけて、事故や感染症のリスクを下げましょう。
シングルベッドで飼い主さんと愛犬が一緒に寝るとなると、寝返りの際に愛犬を潰したり、蹴ってベッドから落下させたりする危険性が高まります。
飼い主さんも愛犬も十分な睡眠場所が確保できるよう、ベッドは少なくともセミダブル以上にしましょう。
犬は室内飼いであっても散歩のときに汚れたり、ノミやダニがついたりしてしまいます。散歩のあとは手足を洗い、体を拭いてブラッシングもしましょう。定期的にシャンプーもして、できるだけ清潔に保ってください。
換毛期は特にたくさんの毛が抜けるので、寝るときだけ洋服を着せた方がいいかもしれません。サイズが適切か、暑くないかなどに注意して慎重に洋服を選びましょう。
犬と一緒に寝る場合はいつも以上にこまめに寝具を洗う必要があります。毛がついている場合は洗濯する前になるべく落としてから洗いましょう。
洗剤のなかには犬の健康に悪影響を及ぼすものが含まれているものもあるので、無添加洗剤を使うのがおすすめです。柔軟剤は必要ありません。
犬が寝る場所によってわかる心理〜飼い主さんと一緒〜
犬が飼い主さんと一緒に寝るときに、どの場所で寝るかによって犬の気持ちがわかるという説があります。すべての犬にあてはまるわけではありませんが、参考程度に読んでみてください。
愛犬が飼い主さんの足元に近い場所で寝る場合、飼い主さんをリーダーとみなしており、寝ているときもリーダーを守りたいという気持ちがあると考えられます。
特に飼い主さんの足に自分の背中やおしりをくっつけるようにして寝る場合には、守ろうとしている気持ちが強いのかもしれません。
愛犬が飼い主さんのお腹や胸に近い場所で寝るのは、飼い主さんを自分の仲間だと認識していると考えられます。
リーダー未満ではあるものの、信頼している気持ちが表れているのでしょう。より高い場所で寝る場合は少し自分の方が上だと思っている可能性も。
飼い主さんの顔や頭の近くで寝る場合は、飼い主さんを自分より下に見ている可能性があります。ただし、これも個体差があるので、普段しっかりと上下関係があり、言うことを聞くのであればあまり心配はいりません。
単に枕が気持ちよかったり、その場所が寝やすかったりするのでそこで寝ているというケースもあります。飼い主さんの顔と肩の間にすっぽりフィットして寝るのが好きなワンちゃんもいるようです。
もし、寒いときだけベッドに入ってきて布団に潜り込んでくるのであれば、布団の中が温かいと知っているからです。
息苦しくないのかな?と心配になりますが、完全に空気が入らない状態ではないのであまり心配はいりません。飼い主さんの匂いのするポカポカの布団の中で気持ちよく寝ていることでしょう。
犬の気持ちを知る方法!鳴き声・しっぽ・行動など徹底解説犬が寝る場所によってわかる心理〜飼い主さんと離れた場所〜
飼い主さんと離れた場所で寝る場合も様々な理由や心理があると考えられます。突然愛犬の寝る場所が変わった時などは、何か飼育環境に変化がなかったか考えましょう。
家の中に愛犬の寝る場所を用意しているにもかかわらず玄関で寝るという場合、床のタイルがひんやりして気持ちいいからという理由が考えられます。
飼い主さんが外出している時は、早く帰ってきてほしいと思い、玄関から離れないことも。飼い主さんが出た後にしばらく玄関で鳴き続けるという場合は分離不安の可能性があります。
犬の分離不安症とは?みられる行動や原因・対策まとめソファの上はベッドと同じように柔らかくて寝心地が良いのでしょう。肘置きの部分にあごを乗せたり、横になり背もたれに背中をぴったりくっつけることができたりして、快適に眠ることができます。
ソファやクッションなどに飼い主さんの匂いがついていて、安心できるのもこの場所で寝る理由といえます。
ベッドやハウスなど寝る場所を用意しているのに、愛犬がトイレシートの上で寝てしまい困っているという飼い主さんは少なくありません。
犬がトイレシートの上で寝る場合、寝る場所を認識していないか、トイレシートがひんやりして気持ちいいからという理由が考えられます。子犬のうちによくみられますが、成長するにつれ改善したというケースが多いです。
犬のトイレしつけの方法は?失敗する理由や便利なグッズもご紹介窓から外を見て飼い主さんの帰りを待つワンちゃんは、そのまま窓際で寝る習慣がつくことがあります。暑い季節には窓の隙間から入る風が気持ちくてその場所を気に入っているのかもしれません。
愛犬が部屋の隅や暗いところで寝る場合は、放っておいてほしい、静かに眠りたいと思っています。部屋の明かりが明るすぎたり、TVなどの音が大きすぎたりして、リラックスできていない可能性があります。
静かで落ち着ける寝床を用意してあげましょう。
トイレの前や廊下、階段の途中など家族が通ることが多い場所で寝るのは、人が通るたびに構ってもらえて嬉しいからでしょう。
飼い主さんを信頼しているので少し離れた場所でも大丈夫と思いつつ、時々飼い主さんの気配を感じることで安心して寝ることができます。
犬の寝相からわかる心理
寝る場所のほかに寝相からも愛犬の気持ちを知ることができます。あまりリラックスできていないようであれば、寝る場所や寝具を変えるなどして睡眠環境を改善してあげてください。
体を小さく丸める寝相は最もよくみられる睡眠姿勢です。この寝相では内臓を守ったり、体温を逃さないようにしたりできます。
寒い季節に丸くなっているのであれば、ブランケットや犬用湯たんぽなどを置いてあげるといいでしょう。
うつ伏せで寝るのは、周囲の危険などを察知してすぐに起き上がれるようにしているためです。この寝相で寝ている時は眠りが浅いことが多く、あまりリラックスはできていないかもしれません。
夏は暑さを和らげるためにうつ伏せで手足を伸ばして寝ることがあります。
お腹を上に向けた姿勢はへそ天と呼ばれ、最高にリラックスしている状態といえます。家の中で外敵を気にすることなく安心して眠れて幸せなことでしょう。
大きな音などでびっくりさせないよう、静かに見守ってください。
犬のベッドおすすめ15選!快適でお手入れしやすい人気商品多数パタッと倒れたように横向きになる寝相は、リラックスしていて熟睡モードに入っている状態です。快適な睡眠が続くよう、そっとしておいてあげましょう。
犬が寝言をいう理由は?睡眠時の行動や注意点もチェック犬と快適な睡眠を取るためには
愛犬と一緒に寝るときには快適な環境を用意し、必要に応じてトレーニングもしておくことが大切です。一緒に寝ることでお互いが疲れたり、ストレスを感じたりしないようにしましょう。
寝室と愛犬のトイレの場所が離れていると、犬はトイレを我慢することが多いです。そのことがストレスや病気の原因になる可能性もあるので、寝室にもトイレを設置し、この場所でトイレをしてもいいことを教えてあげてください。
トイレトレーニング中はベッドでおもらしすることもあるかもしれないので、一緒に寝るのはトイレトレーニングが完了してからにしましょう。
毎晩飼い主さんと一緒に寝る習慣がついてしまうと、愛犬がひとりでは寝られなくなってしまう可能性があります。
たまには犬用ベッドなど他の場所でも寝かせ、飼い主さんのベッド以外にも安心して寝られる場所をつくってあげてください。
<犬の寝る場所を作る時のポイント>
・人の行き来が多いドアの近くや廊下は避ける
・エアコンの風が直接当たらないところにする
・テレビや照明など音や光の刺激にも注意
・飼い主さんの匂いのついたタオルなどを置いてあげる
犬のなかには寝言をいったり、いびきをかいたりする子もいて、飼い主さんがその音が気になってゆっくり寝られないことも。
愛犬は1日に何時間も寝ますが、飼い主さんはいつでも時間があるわけではないので、気になる場合は耳栓などを活用しましょう。
逆に飼い主さんがいびきをかく場合は、いびき予防のグッズなどを使ってあげると愛犬がよりぐっすり眠れるかもしれませんね。
犬の寝る場所はケージがおすすめ
愛犬と一緒に寝るかどうかは飼い主さんの判断次第ですが、ケージで寝られるようにしておくことも大切です。普段一緒に寝ていて、災害時や飼い主さんにもしものことがあった場合、急にケージに入れられたり、飼い主さんがそばにいなかったりすることで眠れなくなることがあります。
犬の習性を考えると、狭くて暗い場所、そして自分だけのテリトリーが寝る場所にぴったりです。ケージやクレートの中にベッドを置いてあげて、愛犬が安心できる寝床にしてあげましょう。
ケージ設置のポイント
- 静かで明るすぎないところを選ぶ
- 直射日光の当たる窓際は避ける
- エアコンやヒーターの風が当たる場所もNG
- トイレと離す
日光の当たる窓際はポカポカして気持ちいいかもしれませんが、長時間寝る場所となると熱中症になる危険性もあります。また、エアコンやヒーターの風が当たる場所にケージを置いてしまうと愛犬が暑さや寒さを感じても逃れることができず、体調を崩してしまうことも。
TVの近くや人が行き来する場所も避け、静かで落ち着いて眠れるところにケージを置いてあげてください。犬はきれい好きな動物のため、トイレのそばでは快適に眠れない子が多いです。
汚れたトイレシートはすぐに替え、トイレとベッドはなるべく離して設置しましょう。
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これまで一緒に寝ていたのに何らかの理由で一緒に寝ることができなくなることもあるでしょう。そんな時、急にケージで寝るようにいわれても、愛犬は困ってしまいます。ケージトレーニングをして、少しずつケージを好きになってもらうことが大切です。
ケージトレーニングの基本
- ケージの中に愛犬のお気に入りのおやつを入れて扉を閉める
- 愛犬が興味を持ち、中に入りたそうにしたら扉を開ける
- 体全体がケージに入ったら扉を閉める
- 愛犬が振り向いたら褒めてご褒美をあげる
ケージトレーニングでは上記を繰り返すことで、”ケージに入るといいことがある”と学ばせます。徐々に扉を閉める時間を長くしていきましょう。
扉を開けた後、愛犬を無理やし押してケージに入れるのはNGです。怖い思いをしてケージが苦手になってしまう可能性があります。自ら奥に入るまで優しく見守ってください。おやつはなるべく奥に置きましょう。
おやつを簡単には取り出せない知育おもちゃなどを活用すると、遊びながらケージで長時間過ごせるようになっていきます。ケージに入れる際に”ハウス”などの合図も出し、ハウスと言われたら自分からケージに入れるようトレーニングしてください。
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いかがでしたか?愛犬と一緒に寝ることは絶対にダメというわけではありませんが、衛生面をはじめ、いくつかのリスクがあることを知っておくことが大切です。
毎日一緒に寝るのが習慣となってから、感染症やアレルギーなど何か問題が起きたとき、急に一緒に寝るのをやめると愛犬のストレスになります。飼い主さんのベッド以外の場所でも愛犬がひとりで寝られるようにしておきましょう。